駄エッセイ:スポーツマン・シップ と シップ=舟

【地に堕ちた日大アメフト部障害事件に想う
ースポーツマン・シップ と シップ=舟 ー 】

ラフプレイ?  明らかに傷害だ!

スポーツマン・シップ・・・。 シップ・・・・。
舟=ship(ふね、ボート)は 古英語[scip]&オランダ語[schiff]からの変化だそうです。
もとは、「切る」「割る」を表すヨーロッパ語の語源[skei-]からの変化であるゲルマン祖語の「木をくり抜く」=[skipan]から来ているらしい。
舟を作る作業・工程=木を切り・割り・くり抜く、文字通りカタチ無き状態から「作り出す」ことに、舟=shipの語源があるそうだ。

太宰治はある処(注:下記コメント)で「マザー・シップ」という言葉を使っていたが、これは明らかに母船・補給船ではなく「母性」「母である精神」を意味していた。
で、フレンド・シップ、リーダー・シップ、パートナー・シップ、スポーツマン・シップなどと使われているシップの由来を調べてみた。
『「名詞+シップ」は、その名詞が表す状態になるため、そういう状態を維持するのに必要な構え・在り方・技量・精神・知性・気概 等を表す。』だそうだ。
ただそこに在る名詞が指し示す単なる物ではなく、その名詞を意味ある存在にして行く工程を経て、物と人との関係性に照らし出されて再登場する「生き物」としての名詞。
舟の語源と***シップの語源が、カタチの無い状態から「作り出す」という意味の共通語源からの言葉だと知り、何か込み上げるものがある。
ふと、憲法の二つの条文を思い出していた。「不断の努力」「自由獲得の努力の成果」「過去幾多の試練に堪へ」「信託されたものである」

【日本国憲法 第十二条】
この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。
【日本国憲法 第九十七条】
この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

元始シップは、自然物と「作り出す」人間の努力の全体に命を吹き込み、その名詞をより高次の存在に押し上げた。
憲法97条が言う「信託主」=自然法・天賦の意味・良識・公理=は、「日本国憲法シップ」をこそ期待している。
日大アメフト部の地に堕ちた擬スポーツマンシップから、つくづく思うのは国会議員シップ・立憲院シップ・公僕シップ・公文書管理シップなどだ。
現政権が行なってるのは、日大アメフト部の比でない「ルール無視」「反立憲」「隠蔽・改竄・焼却」のオンパレード、歴代保守政権もビックリの、シップ無視蔑視の無法ぶりだ。シップの由来や歴史を経た知性など眼中にない。
奴らに「シップ」を説いても無駄だが・・・。

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