Archive for 5月, 2011

たそがれ映画談義:  予想外の収穫 『マイ・バック・ページ』

『マイ・バック・ページ』が語る                                                                                                                                                         - 本物と紛い物の境界、根拠なきコムプレクスの無効、当事者ではない位置固有の「当事者」性は築き得る…、そのことに無自覚だった主人公。 にも拘らず在り得た誠実 -

帰阪した際、しばしば「ええ映画ある? 行こうか?」と女房にせがまれては出かける(女房の理解では、ぼくの方が「せがんでいる」らしいが)。                                                                                                                                                                                今回は、原作発売時に深く感じ、TV版も欠かさず観て期待していた『八日目の蝉』を観ようか…となって、複数スクリーンのあるシネマへ出かけた。今回は(も)入場料は女房が出した。                                                                                                                                  早めに着いて書店やショッピングで時間を潰すつもりで出かけたが、天与の上映スケジュールの関係で、先にもう一本観れるなぁ~…となって、『マイ・バック・ページ』も観た。『八日目』については原作とTV版の際、あれこれ述べたこともあり、たまたま観て感じ入ったこの作品の方を取上げたい(一日二本は数十年ぶりか…)。                                                                                                                                                                                   その作品が、70年前後を扱った作品にしばしば見受けられる、「過剰な自己肯定」とその逆の「投げやりの全否定」、「空疎な自負」とその逆の「悪意に満ちた揶揄」、のいずれからも「離陸」しようとする誠実な精神を、言い換えると事態と己を相対化・思想化しようとする困難な坂道での営みを、そこに垣間見ることが出来る作品だったからだ。

『マイ・バック・ペ-ジ』(公開中、原作:川本三郎、監督:山下敦弘、脚本:向井康介。出演:妻夫木聡、松山ケンイチ、山内圭哉、あがた森魚)                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   川本三郎の原作は読んでいないのだが、作品の実歴史:「1971年8月、朝霞駐屯地自衛官殺害事件」「主犯:菊井某のいかがわしさ」「彼のいかがわしい供述から全国指名手配され、潜行を余儀なくされた滝田修氏」について、当時誰もが事件に違和感を持って来たので、その点での興味もあった。滝田修氏に関してはぼくの周りにも強烈なシンパが居たので、何故か近いところの出来事のように思えた。                                                                                                                                                                                    当時、東大出にして「朝日ジャーナル」の新進記者だった川本は、菊井某に度々会い、計画を聞き、独占会見をゲットし、事件後彼から実行犯の証拠たる「警衛腕章」を受け取っており、犯人蔵匿・証拠隠滅で逮捕され、朝日を懲戒解雇された。報道者の課題・誠実・限界…。ぼくは、そこを切開する川本の真摯な営みをこの作品に見ることが出来たように感じている。                                                                                                        【事件のあらましは、ネット検索でいくつか引けるので参照されたい。朝霞自衛官殺害事件、菊井良治、川本三郎、滝田修などのキー・ワードを入力のこと】(例: http://www.alpha-net.ne.jp/users2/knight9/sekieigun.htm など)

                                                                                                                  菊井某の大言壮語・虚言癖・背伸び・ハッタリ・紛い物性は、関係者の証言や事件の概要からほぼ明らかだし、滝田氏関与はこじつけに等しい(後年判決でも謀議は否定された)。                                                                                                                                                 68年・69年が「あること」のピークだとし、71年菊井某は「遅れて来た男」であり、44年生まれで69年には25歳だった川本は「早すぎた男」だとして、そこから来る全共闘「ど真ん中」世代への二通りの「コンプレクス」の奇妙な「親和」関係が、二人を結びつけたのだとの、サブカル学者の言い分は多少当ってもいよう。                                                                                                                                                                                                                                                     けれども、そうした時代の「ど真ん中性」最優先の把握では、当時川本が陥った空回った「誠実」の「落とし穴」からは一歩も出られはしまい。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                           そうではなく、人はあらゆる事柄に関して「ど真ん中性」を確保することなど出来はしないという自明に在って、共感の誠実・思想の歴史性・一見傍観者の当事者性とは、その「ど真ん中性」の欠如の中で、どういう回路でいかによく事態に「迫」り得るか?という方法論のことではないのか? 川本が、それを探す真摯な後半生を生きたと信じたい。

この作品は問うている。                                                                                                                                         菊井は客観資料から紛い物だとして、では一体、紛い物ではないとされるあなたや君やぼくが関与したり影響を受けたことどもには、一片の紛い物性もなかったのか? いや、そもそもお前自身が「紛い物」ではないのか?                                                                                                                                                                                                                                         あるいは、当事者ではない者が、そのこと固有の当事者性を獲得する回路は有り得ないのか?                                                                                                                                川本でなくとも、当時の社会情勢、「過激派」情勢、闘う者の実際を識る者ならば、簡単に菊井某の実相を掴めたと思うが、精神的「シンパシー」や「当事者」ではないことへの「後ろめたさ」という甘ちゃんの曖昧軽薄と、スクープをモノしたいという心理に支配されて動いた川本の幼邪心・・・。が彼をを断罪してこと足るのか? と。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                             自身の側に何も無いとき、人は他者を「かたち」の上でだけ受容れてしまふ。実は、自身の側に何かを築き得たとき、受容れ難い論説・行動・対象であっても、その他者を「理解」はできるはずなのだ。その緊張に耐えられないとき、人は「受容れた」「ふり」をしてその場を切り抜けたりする。                                                                                                                                                                                                                        顧みれば、仕事・交友・男女・闘争・…、多くの場面でそうして生きてしまった。                                                                                                                                                                        ぼくならぼくがそう自身に問い返すように迫ることを、自身の「慙愧」の記憶から語ったのだろうこの作品を、ぼくは認めたい。

ラストで、妻夫木聡が演じた川本(作中名:沢田)が、かつて一ヶ月間同道して取材したチンピラに彼が営む焼き鳥屋で再会するシーンがある。「潜入」ルポを書いたのだ。                                                                                                                                                       その取材も、根無し草チンピラを装い、もちろん「当事者」ではなく取材したのだ。妻夫木がチンピラの焼き鳥屋としての実「生活」を前に嗚咽するのだ。一級のシーンだ。 『悪人』から本作への転移、妻夫木は当代若手第一級の役者だと思う。

                                                                                                                                                                        ぼくらは、この先も自身に即した当事者性の中を生き、他者への想像力と共感を維持する「方法論」を通して、事態と歴史に関わろう。                                                                                                                     違う当事者になるという無理を生きることはないのだ。その無理こそが、ぼくらが嫌ったはずの保身に基づく「解かったふり」の連鎖となり、根っからの傍観として成育するのだ。

歌「100語検索」 24、 <帰>

「帰」には、「そのまま」では大衆的ナショナリズムに直結する思考・生活観や、日本的(と言われる)抒情に包まれてしまう情感・依存・愛憎が入り込んで潜んでいて、ときにいかがわしい。                                                                                                                          「帰」を拒絶して立ちたい気概も、「帰」の対象たる、家族・地域・郷・職場・属した組織・旧知の友・恋しい人・想い出の品々・他・・・・を「根こそぎ」喪った者たちの前で、その未熟に思い至るときがある。                                                                                                                         けれども、『帰』を無条件に肯定して来たメッセージ群との距離は保っていたい、と思う。そしてその上で、                                                                                                   『帰』が自身の存在根拠と不可分であるような切実さの中を生きる者たちへの、                                                                                                         想像力と共感を確保していたい、と強く思う。  

『イムジン河』 http://www.youtube.com/watch?v=GOFFjpyVmvI キム・ヨンジャ                                                                                                                『帰りたい帰れない』 http://www.youtube.com/watch?v=t0E-IiAyxF4 河島英五+加藤登紀子                                                                                                                                    『夕焼け雲』  http://www.youtube.com/watch?v=H_UDfi87VZs&feature=related 千昌夫                                                                                                                                                                                                                                                               『あの日に帰りたい』 http://www.youtube.com/watch?v=RYsojjIPDNI  荒井由美                                                                                                                                     『帰らざる日々』 http://www.youtube.com/watch?v=TtF2trMjYbc 谷村新司                                                                                                                                             『異国の丘』 http://www.youtube.com/watch?v=9hkoI_r3MLM 竹山逸郎                                                                                                               『帰って来いよ』 http://www.youtube.com/watch?v=RdD02K5yLx0 松村和子                                                                                                                                『霧笛が俺を呼んでいる』 http://www.youtube.com/watch?v=w2sb7NsrHP8 赤木圭一郎                                                                                                                                                            『帰り道は遠かった』 http://www.youtube.com/watch?v=Bj7LtYdYLs0 チコとビーグルス                                                                                                                                                『釜山港へ帰れ』 http://www.youtube.com/watch?v=XzELRZn7XWk チョー・ヨンピル                                                                                                                     『上海帰りのリル』 http://www.youtube.com/watch?v=SadtePdrHdc 津村謙                                                                                                                                                 『星屑の町』 http://www.youtube.com/watch?v=-tfGo6IQlxA 三橋美智也                                                                                                                                                『帰ろかな』 http://www.youtube.com/watch?v=HRycui8evD8 北嶋三郎                                                                                                                                            『大阪で生まれた女』 http://www.youtube.com/watch?v=23P2mtFT7oQ BORO                                                                                                                                                                 『北帰行』 http://www.youtube.com/watch?v=GgrvBKEo91I 小林旭                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                『津軽海峡冬景色』 http://www.youtube.com/watch?v=nUNRVbMdsfw 石川さゆり                                                                                                                                                                                              『ひとり上手』 http://www.youtube.com/watch?v=gsovKO3VIRM 中島みゆき                                                                                                                                                             『遍路』 http://www.youtube.com/watch?v=2s2eqxenP6k 中島みゆき                                                                                                                                       『あぶな坂』 http://www.youtube.com/watch?v=Q-O9f574ZiU 中島みゆき                                                                                                                『海よ』 http://www.youtube.com/watch?v=K-aNZYaDUxE 中島みゆき                                                                                                                                    『ホームにて』 http://www.youtube.com/watch?v=43k1GHDhtdY 中島みゆき

歌「100語検索」 23、 <走>

なるほど・・・。「走」は「歩」とセットですね。

『ホームにて』 http://www.youtube.com/watch?v=43k1GHDhtdY 中島みゆき                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                 『TRAIN TRAIN』 http://www.youtube.com/watch?v=2KIIFYkc4mQ&feature=fvwrel ザ・ブルー・ハーツ                                                                                                                                                『Hold Your Last Chance 』 http://www.youtube.com/watch?v=OlRcRp_o8DM&feature=related 長淵剛                                                                                                                                                                                                                                                                     『走れコータロー』 http://www.youtube.com/watch?v=rtXyggWHNpI ソルティー・シュガー                                                                                                                       『プレイバックPart2』 http://www.youtube.com/watch?v=zc7zCbyY8pM 山口百恵                                                                                                                                                    『Runner』 http://www.youtube.com/watch?v=QwANpSJodOE 爆風スランプ                                                                                                                                                                            『青い珊瑚礁』 http://www.youtube.com/watch?v=X0EOzrrjPQk 松田聖子                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      『十七才』 http://www.youtube.com/watch?v=SRWQKfoemiE 南沙織                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                              『この空を飛べたら』 http://www.youtube.com/watch?v=6n_zDrnF–s 中島みゆき・加藤登紀子 

                                                                                                                                                                                                        

歌「100語検索」  22、 <歩>

                                                                                                  『生活の柄』 http://www.youtube.com/watch?v=XcUhACXKx7g&feature=related 高田渡                                                                                                                                                                             『ブルー・ライト・ヨコハマ』 http://www.youtube.com/watch?v=XUAq18FQ3is 石田あゆみ                                                                                                                        『雨に唄えば』 http://www.youtube.com/watch?v=e23o2mnd_eI                                                                                                                                                                      『三百六十五歩のマーチ 』http://www.youtube.com/watch?v=ELwWJH5iFyc 水前寺清子                                                                                                  『大阪の灯』 http://www.youtube.com/watch?v=qC8ShPLZ4dA 春日八郎                                                                                                                                                                                『たそがれの御堂筋』 http://www.youtube.com/watch?v=gwb1qEru5HQ 坂本スミ子                                                                                                                         『勇気あるもの』 http://www.youtube.com/watch?v=_XYDOoOj63U 吉永小百合                                                                                                                              『雨の御堂筋』 http://www.youtube.com/watch?v=sD0bn38bzVA 欧陽菲菲                                                                                                                          『雨に濡れた慕情』 http://www.youtube.com/watch?v=opQo-IXUWFQ ちあきなおみ                                                                                                         『東京流れ者』 http://www.youtube.com/watch?v=GClJ7-5tWfA 渡哲也                                                                                                                           『川の流れのように』 http://www.youtube.com/watch?v=3wmIrAFKLs0 美空ひばり                                                                                                                         『涙をふいて』 http://www.youtube.com/watch?v=lpM4AutWpF4 三好鉄生                                                                                    『夢をあきらめないで』 http://www.youtube.com/watch?v=PW_kP5uwp7A 岡村孝子                                                                                                                                                                                                                                                                                                     『アキラのズンドコ節』 http://www.youtube.com/watch?v=MPrC54P_5-o 小林旭                                                                                             『別れの朝』 http://www.youtube.com/watch?v=tVzCO-dHOQQ 高橋真梨子                                                                                             『私は泣いています』 http://www.youtube.com/watch?v=0pQ3GJ2AAsw リリィ                                                                                                     『上を向いて歩こう』 http://www.youtube.com/watch?v=E5Zmh_6Ngto 坂本九                                                                                                                         『黄昏のビギン』 http://www.youtube.com/watch?v=UWos670AVHA 水原弘                                                                                           『グッド・バイ・マイ・ラブ』 http://www.youtube.com/watch?v=so1U_f6QUsE アン・ルイス                                                                    『時代』 http://www.youtube.com/watch?v=D11Bs_7G1rY 中島みゆき 

 

噛み締めて歩いたことがない                                                                                                  そんなことだからキチンと走れないのだ

 

交遊通信録: 品川宿急襲の女たち

女史三名(様)の 品川宿急襲に遭う

 月が変わって五月。一日、さっそく同世代元気バアさん(本人たちは姉さんのつもり)三名の急襲を受けた。                                                                                                                                                                       某生協の機関紙の敏腕記者(取材・撮影・簡潔にしてツボを外さない文章)の女性、その生協の理事で今春勤務先を定年退職したという女性、この二人は古い友人。もう一人は、天然酵母のパン製造・販売を夫と共に27年にも亘り続けている強者(?)女性。                                                                                                                                    何事かと訊けば、同日 福島であった『福島の子どもたちを放射能から守るための集会』(於:ホリスティカかまた。13:00~17:00)の帰りだという。                                                                                                                      翌日(5/2)の文部科学省・厚生労働省との交渉『子ども年間20ミリ・シーベルト基準の撤回を求める政府交渉』にも参加するので、「今夜泊めろよ!」という次第。当事務所の三階には雑魚寝なら4~5人は泊れるので、もちろん快く承知した。                                                                                                                              品川宿『たそがれ自由塾』近くの「美味い」創作料理居酒屋に案内し、痛飲となった次第。                                                                        当塾近辺の街並みや、旧東海道の趣を残す雰囲気がすっかり「お気に召された」三人は、それぞれぼくの3倍量以上の酒と料理を、美味い美味いと楽しみつつ、福島の報告をしてくれた。                                                                                                        翌日、文部科学省・厚生労働省との交渉についても、帰路、新幹線東京駅へ見送って小一時間報告を聞いた。楽しくも心強いご「一行様」だった。再訪歓迎といったところか・・・。

男と女が、それぞれの関わりの世界(勤務先・得意先・近所・友人知人・他)へ、この情報の発信から『脱原発』へ向かう声を広げるべき事態だと痛感する。緊急には、福島での「子ども年20ミリ・シーベルト基準」の撤回へと進むよう強く思うところだ。                                                                                                                                                              もし、地域や男女によって事態への受け止めに「温度差」なるものがあるのなら(実際あるのだが)、それは大きな錯誤だ。                                                                                                                             例えば、東京は福島~茨城~首都圏と地続きで、事態の推移によっては「現地」となり、千葉県北部などは200km圏内ですでに「現地」だし、何よりも全国に原発があり、地震・津波は地域・場所を問わず「潜在危機」として云わば「公平」に全国を覆っている。それは、男女に関係の無い事柄なのだ。

以下は彼女らの報告

【福島集会】                                                                                                                                原発震災復興・福島会議、福島老朽原発を間考える会 共催。                                                                県内外から250人参加。

 本来の国の」基準は年1ミリシーベルト。(これとて、ICRPが10万人に5.5人ガン死とする数値)                                                                                                 年20ミリシーベルトなる基準は、原発労働者が白血病を発症し労災認定を受ける線量に匹敵し、ドイツでは原発労働者に適用される最大線量に相当する。子どもは地表に近く、土を触り土埃を吸い、土に塗れて生きている。かつ、成長期の胎児・乳児・幼児・学童・生徒には被ばくの影響は、大人の10倍以上とも言われている。                                                                                                             長崎体験を振りかざして福島県の顧問(福島県放射線健康リスク管理アドバイザー)に居座る長崎大学の山下氏は「100ミリでも大丈夫」と公言して県内の「世論」形成に多大な影響を発揮した。                                                                                                                                                                                    その数字の実態とは、100万児童のうち5万人はガン死しなさい、という数字である。と言うのは、ICRP(国際放射線防護委員会)が言う、「年100ミリシーベルトで200人に一人がガン死」という甘い(ICRPは実態より10倍甘いと言われている)想定を採用しても、10倍なら20人に一人、つまり子ども100万人で5万人ガン死となる。                                                                              年20ミリという基準は、何としても撤回させなければならない。                                                        集会は、まず「地域別」に集まり意見を出し合い、さらにそこでの論議を基にシャッフルして「避難・疎開」「除染・放射能防護・測定」「知識・情報を広げる」「基礎知識学習」の4チームに分かれ議論を詰める・・・という工夫がなされていて、実に充実した集いだった。                                                                                                                                                             党や労組には無いスタイルだった。それぞれの「ホーム」「土俵」に持ち帰り、全国にこの動きが広がることだろう・・・。                                                                                                                     まずは、翌日文部科学省・厚生労働省に対し、「子ども年20ミリシーベルト」基準の撤回を求める要請を行なうことを決めた。

【文科省・厚労省交渉】                                                                                                                                                                                                                       参議院議員会館:講堂350名参加。                                                                                                       年20ミリ基準(毎時、3.8マイクロシーベルト)は、そもそも労働基準法で18歳未満の作業を禁止している「放射線管理区域」(毎時、0.6マイクロシ-ベルト)の6倍以上の線量。                                                                                        国内外の1074団体が撤回を求めている。                                                                                                                    「安全委員会」の20ミリ基準の決定プロセスを問う。                                                                                        4月19日の決定は、「その場に居る委員でまず論議した」「不在の委員に電話で諮り、最終的に『差し支えない』との見解をまとめた」「正式な委員会は開かなかった」「議事録は無い」(5月1日、朝日新聞)                                                                                                              「管理区域」は作業禁止域ですね、同じ20ミリシーベルト基準は「管理区域」と同等ではないのか? に対して「校庭は労働現場ではない」などという「人を食った」答弁まで飛び出した。                                                                                                                                                                                                                                                                                      そして誰も居なくなった(?)・・・。交渉の中で、同席した「安全委員会」事務方は「安全委員会として、20ミリシーベルトでよしとは誰も言っていない」なる発言が飛び出す始末。                                                                                                          交渉には、福島現地から、国が「安全だ」とする(毎時、3.8マイクロ以下だった小学校校庭など場所)から採取した土壌が持ち込まれ、官僚に「あなた! それを舐めなさいよ?」との声が上がって、官僚は顔面蒼白。当然だ!

=確認事項= 

 5月6日までに、<文科省>安全委員会の判断について、見解を示すこと。放射線管理区域と同レベルの汚染で子どもが遊ぶことについて、見解を明らかにし、文書で回答すること                                                                                                                                                                                                                                                 同日までに、<原子力安全委員会>決定過程にかかわった専門家で、20ミリシーベルトが安全とした専門家はいなかったことを公に表明すること。                                                                                                                                                         <原子力安全委員会>福島県のアドバイザーの山下俊一氏が、「100ミリシーベルトまで安全」とふれまわっていることに関して、原子力安全委員会は、事実を調査し、これが事実であるならば、指導すると述べた。これについては、即刻結果を明らかにすること。

【参考資料】

☆ 5月2日交渉詳細                                                                                                                           http://www.jca.apc.org/mihama/fukushima/negposq_20110502.htm                               

☆ 田中優氏講演会:『原発・放射能を正しく知るために』 USTREAM 5月2日配信                                                                                                       http://www.ustream.tv/recorded/14428383

☆ 福島県放射線健康リスク管理アドバイザー山下俊一氏の見解など                                                        http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-254.html

新幹線東京駅へ彼女たちを見送った。よく学び、私利でも押付けでもない邪心なき行動・どこかからの指示や誘導ではなく自らの内から湧き上がる自分の言葉、その言動に、思わず声をかけた。「あんたら、ええ女になったなぁ~」と。                                                                                                 もちろん「あなた、ええ男になったなぁ~」と返って来はしなかった。チャンチャン♪~~~

九条改憲阻止と沖縄米軍基地撤去に自分なりのスタンスで与する・脱原発へは私利やしがらみと切れて起つ・・・・、これは我が世代の責務ではないだろうか?

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