つぶやき: あさって20日の 銀座・五輪祝勝パレードに想う

前ブログに書いたように、ロンドンでの選手たちの活躍に拍手したいとは思うのだが、20日に予定されている銀座パレードの沿道に何やらいかがわしいプラカードなどが登場しそうに思う。                                                                                                            近隣国との摩擦に国家主義的に対処し、自分たちの政権の数年前の同じ対応を棚上げして、国民統合の好機到来とばかりに政権に対して声高に「弱腰」「軟弱」と罵る御仁が多数登場している。彼らには、「竹島は云々」「尖閣諸島はどうこう」などと叫ぶプラカードの登場は我が意を得たりというところか。

プロ野球優勝チームのパレードのように五輪での健闘を称えるのはよいことだと思うし、今後のスポーツ振興に繋がるかと思えるので否定したくはない。                                                                                               けれども、野球チームという「私」をファン心理から称えるパレードと、本来選手を称えるはずなのだが、「国家」を称えたい者どもに占拠されている「(擬)公」=国家が主宰するパレードとは自ずと性格を異にしている。                                                                     震災・円高・デフレ不況・消費税政局・・・。 五輪での選手活躍の威光を拝借したい政権の思惑や、ここ幾日かの、近隣国との摩擦を巡る各種の発言を見聞きするにつけ、かつて明治~昭和の戦勝を謳った提灯行列や、戦時の壮行会行進や某国の軍事パレードを想起してしまう。                                                                                                                  1905年の、対ロシア戦争祝勝の提灯行列+ポーツマス講和に「軟弱だ」とする抗議の市民行進、それが今再来するのか? 一体、国と民はこの100年に何を学んだのだろう。宮台真司(好きではありませんが)の言うとおり「近代への努力を怠ってきた」国柄が、今、白日の下に晒されている。                                                                                             

2011年3月16日天皇がマスメディアを通じて「おことば」を発した。もちろん、たぶん、東日本大震災+福島原発事故という未曾有の事態ゆえのことなのだから・・・と言うが、実に迅速で震災五日目のことだった。天皇が自ら全国民を対象にメッセージを発し伝えたのは何と1945年8月15以来66年ぶりのことだったという。                                                                               「平成の玉音放送」と論じ、1945年と2011年に、天皇崩御に拠らない「改元」が行なわれたのだと説く論者も居る。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                             国柄のベイシックな「相貌」や人々のポピュラーな「心性」が、機関車の重い車輪が動き出す時のようにゴットンと動き始めようとしているのなら、今、止めなければと思うのだ。                                                                                                  上の画像は、2010年ロッテ球団の優勝パレード。                                                                 (ちなみに、ロッテ創業者:辛格浩氏は在日韓国人一世。女子サッカー、ナショナルチーム《なでしこジャパン》にメンバーを多数輩出しているINAC神戸のオーナー:文弘宣氏は、金時鐘さんが学園長を務めるコリア国際学園の常務理事を務め、財政支援を束ねる在日二世実業家。海峡を跨いで立つアイデンティティに学びたい。)                                                                                             

 

 

 

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